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国公立歯学部受験 入試情報
メリオン独自のリサーチに基づく国公立歯学部入試に関する情報を大学・科目・入試別にそれぞれご案内しています。
国公立歯学部受験 入試情報
1.国公立歯学部受験の流れ
国公立歯学部受験は総合型選抜(AO入試)から始まり、学校推薦型選抜(推薦入試)が続き、そのあとに一般選抜前期日程、一般選抜後期日程が行われます。
一般選抜前期の前には、大学入学共通テストの受験があります。
一般選抜前期はすべての国公立歯学部で行われますが、一般選抜後期は国公立歯学部12校のうち7校のみで行われます。
半数近い国公立歯学部で一般選抜後期を行わない上に、各大学の募集人員も少なくなります。
国公立歯学部一般選抜は実質的に「前期一発勝負」といっても良さそうな状況です。
一般選抜の出願は共通テストを受けた後に、共通テストの自己採点の得点を考えながら、実際の出願校を決めて出願します。
この時、河合塾や駿台予備学校の「共通テスト自己採点集計」が非常に役に立ちます。
国公立歯学部一般選抜の出願に当たっては、「足切り」にも注意してください。
2段階選抜を行う大学では、その条件をしっかり確認することは欠かせません。
2.国公立歯学部受験は、まず共通テスト
国公立歯学部一般選抜は1月の共通テストの受験から始まります。
共通テスト後の各大学の試験は一般的に「2次試験」といわれます。
国公立歯学部受験では、共通テストが実質的に1次試験となります。
共通テストで高い得点が得られれば、出願校選択の幅も広がりますし、2次試験も有利に進めることが出来ます。
また、国公立歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)でも、共通テストの受験が必須となる場合がほとんどです。
総合型選抜(AO入試)というと学力試験は無いように思うかもしれませんが、例えば、北海道大学歯学部のフロンティア入試は総合型選抜(AO入試)ですが、学力試験として共通テストが課されます。
このように、国公立歯学部受験の合格を考える際には、一般選抜だけでなく学校推薦型選抜や総合型選抜でも、国語や地歴公民を含めた共通テストが非常に重要になります。
3.共通テスト対策は、いつからどう進める?
国公立歯学部受験では、共通テストの試験科目は、英語、数学、理科に加え国語と地歴公民も必要となります。
具体的な受験勉強の進め方としては、国語や地歴公民を後回しにしないで、多くの時間は掛けなくてもコンスタントに進めた方がいいでしょう。
共通テスト模試は早い時期から受けて共通テストを体感しつつ、基本的な力を蓄えた上で12月に共通テスト対策を集中的に行えばいいでしょう。
4.配点は事前に調べておく
国公立歯学部一般選抜は、共通テストの得点と各大学での2次試験(個別学力試験)の合計点で合否が判定されます。
この時、重要なのが「配点」です。
共通テストと2次試験の配点割合、各科目の配点、出願するかもしれない大学のこういった配点を事前に調べておくと、出願校を決める際に慌てないで済みます。
当然ですが、「配点」だけでなく「試験科目」も調べる必要があります。
小論文や面接が課されるのかも確認してください。
「自分に有利な試験科目、配点の大学はどこか」をあらかじめ調べておくことをお勧めします。
5.問題の難易度と合格最低点
国公立歯学部一般選抜の2次試験は、各大学で行われます。
当然、試験問題は全て違います。
また、試験問題だけでなく試験時間も大学ごとに違います。
国公立歯学部各大学の過去問を解くと「こんな難しい問題は無理、この大学はやめておこう」と思うことがあるかもしれません。
しかし、その問題を「難しい」と感じているのは全ての受験生に共通です。
自分だけが「難しい」と感じることはありません。
当たり前の話ですが、問題が難しければ合格最低点は下がります。
大切なことは「合格最低点を取れそうか?」です。
それも「今」ではなく「入試当日」です。
逆のこともいえます。
試験問題が易しいと感じれば、他の受験生も「易しい」と感じています。
試験問題が易しければ合格最低点は上がります。
問題がどうであろうと大切なことは「合格最低点が取れるか?」です。
そこに注意してください。
そして、志望校の試験で「どうやって合格点を取るのか。そのために何をするのか」を考えてください。
その際に「試験時間内で」ということを忘れないでください。
6.12月の勉強が合否を左右する
国公立大学の受験だけを考えている場合は、12月は共通テスト対策と2次試験対策に集中するでしょう。
2次試験も気になりますが、どちらかというと12月は直前に迫った共通テスト対策に重点を置いた方がいいでしょう。
共通テスト独特の「問い方」にも、慣れてください。
また、試験時間内で最も高い点を取るための、試験時間を意識した共通テスト対策も必要です。
国公立大学と私立大学を併願する場合、さらに私立対策も進めなくてはなりません。
12月は、共通テスト対策に時間を割くのか、私立対策に時間を割くのか、これは一人ひとりの受験生の状況によります。
12月は歯学部受験に非常に重要な月です。
12月が近づけば「自分は、12月に何に重点を置いて勉強を進めるべきか」を考えて、的確な受験勉強を進めてください。
試験前は、誰もが集中力を高めて勉強することが出来ます。
試験直前の12月から1月初旬を「最も効果的な時間」にしてください。
「この時期の勉強が合否を分ける」といっても、言い過ぎではないと思います。
7.国公立歯学部受験にも、推薦・AOはある
国公立歯学部受験というと、前期・後期の一般選抜を思い浮かべることが多いと思いますが、国公立歯学部の多くの大学では学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO 入試)を実施しています。
国公立歯学部12校のうち、学校推薦型選抜も総合型選抜も行っていない大学は大阪大学1校のみです。残り11校は、学校推薦型選抜か総合型選抜のどちらか、または両方を実施しています。
学校推薦型選抜(推薦入試)は、新潟大学歯学部、東京医科歯科大学歯学部、岡山大学歯学部、広島大学歯学部、徳島大学歯学部、九州大学歯学部、九州歯科大学歯学部、長崎大学歯学部、鹿児島大学歯学部の9校で行われています。
また、総合型選抜(AO入試)は北海道大学歯学部、東北大学歯学部、広島大学歯学部、九州歯科大学歯学部、長崎大学歯学部、鹿児島大学歯学部の6校で行われています。
このように、国公立歯学部の多くの大学では学校推薦型選抜や総合型選抜を行っています。
自分が受験資格を満たす試験があれば、受験を考えてみるといいでしょう。
国公立歯学部の推薦入試・AO入試の試験内容は大学により様々です。
受験資格を満たす大学の中で、試験内容が自分に合っていると思われる大学を探してみてください。
「受験資格が設定されている」ということは、「受験資格を満たさない受験生は、受けることが出来ない試験」ということです。
受験資格を満たせば、チャンスの大きい歯学部入試になりますので、積極的に受験を検討してよいと思います。
英語の傾向と対策
国公立歯学部の英語では、長文問題の対策が欠かせません。
長文読解力の土台となるのは、文法や語彙、イディオムといった基本的な知識です。
国公立歯学部の英語で合格ラインを越えるためにまず必要となるのは、これらの知識を地道に固める作業となります
歯学部だからといって、医療系の専門的な単語をたくさん覚える必要はありません。
専門的な単語には「注」に意味が書かれていることが一般的です。
また長文問題といっても、大学によって傾向は様々ですので、志望校の過去問を自分の手で解いて、長文の量や難易度、特徴を掴む事が大事です。
国公立歯学部の英作文対策も、手を抜かずに対策しなければなりません。
まずは自分で書いてみて、書いたものを先生に見ていただきましょう。
英作文は自分だけで判断せず、先生という第三者の視点が入ることで文章がブラッシュアップされていきます。
数学の傾向と対策
国公立歯学部の数学に取り組む上で押さえておきたいのは、2次試験は共通テストとは出題範囲も形式も全く異なるということです。
2次試験は記述式で、しかも数学Ⅲが出題されます。
したがって、2次試験対策は共通テストとは別に、しかも共通テスト対策とのバランスを考えて行う必要があります。
数学Ⅲは「微積分」「複素数平面」「2次曲線」から成ります。
「複素数平面」と「2次曲線」は「微積分」と同様に頻出分野ですので、手を抜かずに取り組みましょう。
国公立歯学部の問題を解くための数学力を身につけるには、何よりも基本を大切にしてください。
まず定義を正確に覚えるようにしてください。
定理や公式については単に暗記するだけでなく、自分で導けるようにしておくことが大切です。
基本的な事柄一つひとつに取り組む事で、見たことのないような問題が出題されてもたじろがずに対応できるようになるのです。
化学の傾向と対策
多くの国公立大学では、化学は理系学部共通の問題が出題されます。
理論分野を中心に有機化学、無機化学から幅広く出題されますので、3分野をバランスよく学習して得点を重ねましょう。
中心となる理論分野では、「酸塩基」や「酸化還元」といった化学の反応の基本となる分野の深い理解が重要です。
理論分野である程度得点できたとしても、理論分野だけでは合格ラインには到達しませんので、有機化学と無機化学についても対策は必要です。
特に有機化学の構造決定などの学習では、何より多くの問題を解き、その分野の形式や解き方に慣れることを心がけてください。
複雑な構造決定問題であればあるほど、たくさんの類題を解いた経験値が生きてきます。
様々な問題に対応できるように、多くのパターンを経験するようにしてください。
生物の傾向と対策
国公立歯学部の生物で合格点を取るには、計算問題や実験考察問題といった複雑な問題を解けなければなりません。
生物という科目の特性上、覚えることが勉強の中心になりますが、単に知識を増やすだけでは、国公立歯学部の生物で合格点を取るには全く不十分なのです。
もちろん、複雑な問題を解くための土台となる知識が欠けていては、国公立の複雑な問題に太刀打ちできません。
知識を確実なものとしながら初めて見る問題に対する対応力を鍛えるために演習問題を解くのです。
多くの問題を解きながら、解答に必要な知識を確認する習慣をつけるようにしてください。
逆にその知識が問題でどのように使われるのか、知識の応用の仕方も同時に学んでいくことで、知識を自在に使いこなす力を身につけることが出来ます。
物理の傾向と対策
物理は理系科目に自信のある受験生ほど選択する傾向にありますので、物理を選択する国公立歯学部受験生は強敵揃いです。
ライバルとの競争を勝ち抜き合格ラインを越えるには、多くの問題に取り組む事が絶対条件となります。
演習をたくさんこなすことで、基礎力と応用力を並行して身につけてください。
多様な問題に取り組む中で、用語や記号、公式といった基本事項を確認しながら、どのように基本事項を組み合わせて問題の条件に合うように解答を導いていくのか、といった応用力を鍛えます。
特に、志望校の過去問演習を行うようにしてください。
過去問は漫然と解くのではなく、必ず制限時間を意識して、時間内に最大限得点するにはどうすれば良いか、意識しながら解くようにしてください。
国語の傾向と対策
2次試験で国語が出題される国公立歯学部はありません。
したがって、国公立歯学部受験者にとっての国語対策は、すなわち共通テストの国語対策となります。
共通テストの受験科目のうち、歯学部受験生を最も悩ませるのが国語ですので、合格に必要な目標点が決まったら、「共通テストの国語」に絞って目標点を取るための対策を行います。
特に共通テストの国語で得点源としておきたいのは漢文です。
漢文は現代文や古文に比べて点数を取りやすい科目です。
漢文を確実に押さえて得点源とする事が重要となります。
現代文については「共通テストの現代文」の出題形式に慣れ、得点力を上げることを第一に考えてください。
共通テストの国語と一般的な大学入試の国語は全く違いますので、国語が得意な受験生であっても必ず過去問等で共通テストの問題に慣れておかなくてはなりません。
社会の傾向と対策
高校で履修する地歴公民には日本史B、世界史B、地理B、倫理・政経といった4単位科目と現代社会、倫理、政治・経済といった2単位科目があります。
国公立歯学部の地歴公民では、4単位科目のみ選択可能な大学の他に、4単位科目と2単位科目の両方から選択を認める大学があります。
大学によって選択可能な科目が異なりますので、必ず確認するようにしてください。
例えば、東京医科歯科大学歯学部歯学科では、地歴公民は地理Bなどの4単位科目しか選択できませんが、九州大学歯学部歯学科の地歴公民は倫理、現代社会などの2単位科目も選択することが出来ます。
高校で履修する地歴公民には日本史B、世界史B、地理B、倫理・政経といった4単位科目と現代社会、倫理、政治・経済といった2単位科目があります。
国公立歯学部の地歴公民では、4単位科目のみ選択可能な大学の他に、4単位科目と2単位科目の両方から選択を認める大学があります。
大学によって選択可能な科目が異なりますので、必ず確認するようにしてください。
例えば、東京医科歯科大学歯学部歯学科では、地歴公民は地理Bなどの4単位科目しか選択できませんが、九州大学歯学部歯学科の地歴公民は倫理、現代社会などの2単位科目も選択することが出来ます。
面接の傾向と対策
国公立歯学部の面接を軽視する受験生が、少なくありません。
国公立については、学科試験の結果だけで合否が決まると考えているようです。
しかし、国公立歯学部の入試要項をよく読むと面接の項目に「面接試験で不適格と判断された場合は学力試験の成績によらず不合格とする」といった注意書きが記されていることが多くあります。
歯学部の面接官としては6年間面倒を見る学生を選抜するわけですから、歯学部教員として6年間面倒を見るに値する受験生なのかどうか、面接を通じて厳しく判断することになります。
歯学部にとって「入れたくない受験生」は、学力とは関係なく不合格とされてしまう可能性があるのです。
少なくとも歯学部教員が敬遠するような学生と見られないように、しっかりと準備しておく必要があります。
もし面接指導を受けるのであれば、単に歯学部面接の指導経験が豊富な人ではなく、「歯学部がどんな学生を求めているのか」、「どのような受験生は入学させたくないのか」といった、歯学部教員の本音を理解した先生に学ぶのが良いでしょう。
小論文の傾向と対策
国公立歯学部全てで小論文が出題されているわけではありませんので、まずは自分の志校で小論文が出題されるかどうか確認するようにしてください。
学生募集要項を読むと、小論文が出題される大学では、英語や数学、理科と同じように配点が付く場合がほとんどです。
他の科目と同様に配点がつく以上、小論文についてもしっかりと対策を立てて準備しておかなければなりません。
小論文の答案には「自分の考え・意見」を書くことになります。
その「自分の考え・意見」を採点者という第三者が読んで評価するのです。
小論文には「テーマ型」「課題文型」「英文課題文型」といった出題パターンがありますが、まずは「自分ではない他の誰かが、自分の書いたものを読む」ことを意識するようにしてください。
小論文対策の第一歩は、採点者にとって「読みやすい」答案を書くことなのです。
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