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この記事の目次

     

    2024年度 入試難易予想ランキング 概論

     

    河合塾が5月29日に2024年度入試に向けて、いわゆる「医学部の偏差値ランキング」を発表しました。

    河合塾の「医学部の偏差値ランキング」、正確に言うと「2024年度 入試難易予想ランキング」では、なんと7校もの私立医学部のボーダーライン偏差値が下がっていました。

     

    河合塾の「ボーダーライン偏差値」は合格可能性50%の偏差値を表したもので、偏差値2.5刻みで表されています。

    河合塾の偏差値が下がるということは偏差値が一気に2.5以上、下がるということで大きな変動です。

    私立医学部7校もの偏差値ダウンは、記憶にないほどの大きな変動と言えます。

     

     

    各大学の偏差値ランキング詳細

     

    具体的に「河合塾の医学部の偏差値」を見ていきましょう。

     

    河合塾が「私立医学部で最も難しい」としているのは慶應義塾大学医学部で、ボーダーライン偏差値は72.5とされています。

    慶應義塾大学医学部に続くのは東京慈恵会医科大学、日本医科大学、順天堂大学医学部の3校で、ボーダーライン偏差値は70.0となっています。

    順天度大学医学部は様々な入試を行っていて、その中に募集人員5名の一般B方式があります。

    募集人員が5名ですから「偏差値」が高く出ても不思議ではないのですが、昨年はボーダーライン偏差値72.5とされていました。

    これが今年は、順天堂大学医学部の他の入試方式と同じ、偏差値70.0とされました。

     

    ちなみに、医学部を除く私立大学理系で河合塾が最も難しいとしているのは早稲田大学先進理工学部の化学・生命科学学科と生命医科学学科で、ボーダーライン偏差値は67.5とされています。

    慶応義塾大学で最も難しいとされるのは理工学部で偏差値65.0です。

     

    早稲田、慶応の中でも最も難しい学部・学科に合格出来る程度の学力では、私立医学部の難関校には合格出来ない、ということです。

    医学部の突出した難易度の高さが分かります。

     

    医学部を除く私立理系で最も難しいとされた早稲田大学先進理工学部の2つの学科と同じボーダーライン偏差値67.5とされたのは自治医科大学、昭和大学医学部、東京医科大学、東邦大学医学部、大阪医科薬科大学医学部、関西医科大学、産業医科大学の7校です。

     

    医学部を除く慶応義塾大学理系学部で最難関とされた理工学部と同じ、ボーダーライン偏差値65.0とされたのは東北医科薬科大学医学部、国際医療福祉大学医学部、杏林大学医学部、帝京大学医学部、東海大学医学部、日本大学医学部、金沢医科大学、藤田医科大学、近畿大学医学部、久留米大学医学部、福岡大学医学部の11医学部でした。

     

    このうち東北医科薬科大学医学部、東海大学医学部、日本大学医学部の3校は、昨年のボーダーライン偏差値は67.5とされていましたが、今年は1ランクダウンとなりました。

     

    ボーダーライン偏差値62.5とされたのは岩手医科大学医学部、獨協医科大学医学部、埼玉医科大学、北里大学医学部、東京女子医科大学、聖マリナンナ医科大学、愛知医科大学、兵庫医科大学の8医学部でした。

     

    昨年は、「偏差値65.0」とされていた愛知医科大学と兵庫医科大学は、ともに「偏差値62.5」に、ボーダーライン偏差値ダウンとされました。

    この結果、同じ愛知県の藤田医科大学と愛知医科大学で難易度に差が出ました。

     

    河合塾がボーダーライン偏差値60.0としたのは岩手医科大学医学部地域枠C川崎医科大学でした。

    岩手医科大学医学部の地域枠Cがボーダーライン偏差値60.0とされましたが、岩手医科大学医学部の一般枠と地域枠Dは、1つ上の「偏差値62.5」にランクされています。

    岩手医科大学医学部の偏差値は、62.5と考えておいていいでしょう。

     

    河合塾が考える「私立医学部で一番易しい大学」は川崎医科大学で、ここのところ変動はありません。

    「学費が私立医学部で最も高い」、「試験会場が岡山県倉敷市の川崎医科大学にしか無い」といったことが川崎医科大学の「偏差値」を低くしている要因です。

     

     

    ボーダーライン偏差値に変化のあった大学

     

    河合塾の「私立医学部の偏差値」で、昨年に比べボーダーライン偏差値が下がったのは、順天堂大学医学部B方式、東北医科薬科大学医学部、東海大学医学部、日本大学医学部、愛知医科大学、兵庫医科大学、岩手医科大学医学部地域枠Cの7校でした。

     

    一方、ボーダーライン偏差値がアップした医学部が1校ありました。

    金沢医科大学が昨年の「偏差値62.5」から今年は、「偏差値65.0」とされました。

    ただ、河合塾の偏差値で金沢医科大学は、昨年5月は「偏差値67.5」とされていましたが、年明け1月の最終版では2ランクダウンの「偏差値62.5」となっていました。

     

    金沢医科大学の例のように、河合塾の「私立医学部の偏差値」は今後、変動する可能性もあります。

    変化があれば随時、お知らせいたします。

     

    なお、偏差値1刻みで表す駿台予備学校の「私立医学部の偏差値」についても判明次第、お知らせ致します。

     

     

     

    2024年度入試難易予想ランキング表

    大学

    偏差値

    慶應義塾

    72.5

    東京慈恵会医科

    70.0

    日本医科

    70.0

    順天堂

    70.0

    自治医科

    67.5

    昭和

    67.5

    東京医科

    67.5

    東邦

    67.5

    大阪医科薬科

    67.5

    関西医科

    67.5

    産業医科

    67.5

    東北医科薬科

    65.0

    国際医療福祉

    65.0

    杏林

    65.0

    帝京

    65.0

    東海

    65.0

    日本

    65.0

    金沢医科

    65.0

    藤田医科

    65.0

    近畿

    65.0

    久留米

    65.0

    福岡

    65.0

    岩手医科

    62.5

    獨協医科

    62.5

    埼玉医科

    62.5

    北里

    62.5

    東京女子医科

    62.5

    聖マリアンナ

    62.5

    愛知医科

    62.5

    兵庫医科

    62.5

    川崎医科

    60.0

    ※河合塾発表の医学部偏差値

    ※最も募集人員の多い入試