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なぜ、今年の歯学部入試は一般の前に決めたいのか?

現在の歯学部入試は多様化しています。
国公立大学歯学部の入試も多様化していますが、私立大学歯学部の入試は、特に多様化しています。

 

私立歯学部入試で、学校推薦型選抜(推薦入試)、総合型選抜(AO入試)のどちらも行わない大学はありません。

 

全ての私立歯学部では、一般選抜(一般入試)の前に学校推薦型選抜か総合型選抜の少なくとも、どちらかの入試を行います。
学校推薦型選抜と総合型選抜の両方を行う大学は10校で、半数以上の私立歯学部では、学校推薦型選抜と総合型選抜の両方の入試を行っています。

 

私立歯学部各校が、これだけ学校推薦型選抜や総合型選抜に力を入れているわけですから、歯学部受験生も一般入試の前に、学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)で歯学部進学を決めようと考えるでしょう。

 

第一志望校がどこであれ、第一志望校は必ず学校推薦型か総合型の入試を行っています。

 

これは、何も今年に限った話ではありません。
しかし、今年は特に歯学部受験生の皆さんは一般選抜(一般入試)の前に歯学部進学を決めることを考えた方がいいと思います。

 

その理由には、私立歯学部入試の「受験者」が大きく影響しています。
私立歯学部受験生の多くは、現役生です。
浪人生もいますが、それほど多くはありません。
今年の現役生は新型コロナウイルスの影響で「学習の遅れ」が指摘されています。
出来れば、浪人生とは戦いたくないところです。

 

学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)の受験者は歯学部を志望する受験生になり、ほとんどが現役生です。
現役生との戦いであれば、「学習の遅れ」は基本的に同じです。

 

これが私立歯学部の一般選抜(一般入試)になると歯学部志望者の他に「医学部を第一志望とする受験生」も入ってきます。
医学部を第一志望とする受験生には浪人生も多くいます。

 

また、現役の医学部志望者も大学入学共通テストなどの「大学入試改革」への不安に加え、新型コロナウイルスの影響もどうなるか分からない状況では、浪人という選択肢を捨てて現役で受験を終わらせたいと考える受験生が多くなると思われます。
そうなると歯学部併願者が多くなります。

 

例年以上に私立歯学部一般選抜(一般入試)は、厳しい戦いになることが予想されます。
こういったことから、特に今年の私立歯学部入試では一般選抜の前に歯学部進学を決めたいのです。

 

私立歯学部の学校推薦型選抜や総合型選抜では、過去問が公表されていないことが多くなります。
受験者の報告を見ると、一般選抜に比べ問題そのものは易しくなることがほとんどです。
必要以上に難しい問題をやっていると実際の歯学部入試で足をすくわれます。

 

難しい問題に取り組んでいれば易しい問題は簡単に解ける、と思うのは間違いです。
多くの受験生を見てきて痛切に感じます。

 

どの程度の難易度の問題をやればいいのかを、しっかり考えて勉強を進めてください。