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私立歯学部偏差値ランキング、駿台・河合・ベネッセを比べてみる

この記事の目次

    1.3つの「私立歯学部偏差値ランキング」には違いがある

     

    歯学部受験に向けて受験生も保護者の方も非常に気になるのが「歯学部偏差値ランキング」でしょう。
    「歯学部偏差値ランキング」は国公立歯学部と私立歯学部で分けて考えた方がいいので、今回は「私立歯学部の偏差値ランキング」について、お伝えいたします。

     

    今回は駿台予備学校、河合塾、ベネッセがそれぞれ発表している2025年度入試に向けた2024年9月現在の、最新の「私立歯学部偏差値ランキング」をまとめました。

     

    「私立歯学部の偏差値」ですが駿台予備学校、河合塾、ベネッセが考えるボーダーライン偏差値を示しています。
    ただ注意していただきたいのは、駿台予備学校・ベネッセと河合塾では「ボーダーライン偏差値」の意味が若干、異なります。
    駿台予備学校とベネッセは「合格可能性60%の偏差値」をボーダーライン偏差値としています。
    一方、河合塾が示すボーダーライン偏差値は、合格可能性50%の偏差値です。

     

    また、駿台予備学校とベネッセの「歯学部の偏差値ランキング」で使われている偏差値は「1刻み」ですが、河合塾が「歯学部の偏差値ランキング」で使っている偏差値は「偏差値2.5刻み」になっています。

     

    駿台予備学校とベネッセの偏差値は、「偏差値60の次は偏差値59」ですが、河合塾ででは「偏差値60の次は偏差値57.5」になります。
    河合塾の偏差値には偏差値59も58もありません。
    恐らく河合塾は「ボーダーライン偏差値は1刻みで示すほど精密ではない」と考えているのだと思います。

     

     

    2.私立歯学部で一番難しい大学

     

    では、駿台予備学校、河合塾、ベネッセの私立歯学部偏差値ランキングを具体的に比べてみましょう。

     

    私立歯学部で一番難しい大学について駿台予備学校とベネッセは、「昭和大学歯学部が一番難しい」としています。河合塾は、「昭和大学歯学部と東京歯科大学の2校が私立歯学部で一番難しい」としています。

     

    駿台予備学校もベネッセも、昭和大学歯学部と東京歯科大学の偏差値の差は「1」です。先ほど述べたように、河合塾の偏差値は2.5刻みですから偏差値1程度の差なら同じ偏差値になってしまいます。ひょっとしたら、河合塾の歯学部の偏差値ランキングでも偏差値2.5以内の微妙な差があるのかもしれません。

     

    とは言え、私立歯学部で一番難しい大学として昭和大学歯学部をまず考えてよさそうです。加えて、東京歯科大学も昭和大学歯学部とほぼ同じくらい難しいと考えていいでしょう。

     

     

    3.大阪歯科大学と日本大学歯学部の偏差値

     

    私立歯学部受験で難しい大学のツートップは昭和大学歯学部と東京歯科大学と考えていいと思いますが、ではこの2校に続くのはどの大学でしょうか?

     

    駿台予備学校と河合塾は「大阪歯科大学」とし、ベネッセは「日本大学歯学部」としています。ベネッセは日本大学歯学部のボーダーライン偏差値を57,大阪歯科大学の偏差値は49として大きな差をつけています。

     

    駿台予備学校は「大阪歯科大学は東京歯科大学と同じ偏差値で、日本大学歯学部はそこより偏差値で3低い」としています。また河合塾は、「大阪歯科大学は日本大学歯学部より偏差値で5高い」としていて、このあたりから「私立歯学部の偏差値ランキング」にバラつきが出てきます。

     

    日本歯科大学生命歯学部(東京)と愛知学院大学歯学部の偏差値を見てみると、駿台予備学校は「同じ」としていますが、河合塾は「日本歯科大学生命歯学部の方が偏差値で7.5、難しい」とし、ベネッセは「愛知学院大学歯学部の方が偏差値で2、難しい」としています。
    日本歯科大学生命歯学部と愛知学院大学歯学部の難易度については3者3様です。

     

     

    4.私立歯学部受験で一番易しい大学

     

    では、私立歯学部受験で一番易しい大学については、どうでしょう?

     

    駿台予備学校は「鶴見大学歯学部と松本歯科大学」としています。河合塾は「福岡歯科大学」としています。そしてベネッセは、「神奈川歯科大学」としています。
    私立歯学部受験で一番易しい大学についても、駿台予備学校と河合塾、ベネッセはそれぞれ違う考えです。

     

    このように、「私立歯学部の偏差値ランキング」は駿台予備学校、河合塾、ベネッセのどれか一つだけを見ることは避けた方がいいでしょう。3つの「私立歯学部の難易度ランキング」を見比べることをおススメします。

     

     

    5.歯学部の偏差値ランキングで、忘れてはならないこと

     

    最後にもう1つ、ぜひ押さえておいて欲しいことがあります。

     

    それは、「私立歯学部の偏差値ランキングは、一般選抜の難易度を表している」ということです。

     

    私立歯学部受験では、一般選抜の前に推薦入試(学校推薦型選抜)や総合型船場(AO入試)を受ける受験生が多いのですが、具体的な受験校を決める時に「私立歯学部の偏差値ランキング」は、あまり当てになりません。
    あくまで、一般選抜のボーダーライン偏差値を表しているもので、推薦入試やAO入試の難易度を表しているものではありません

     

    一般選抜と学校推薦型選抜、総合型選抜の難易度は近いものはありますが試験科目、試験内容が違いますので、あくまで参考に止めておいてください。

     

     

    6.2024年9月最新、私立歯学部の偏差値ランキング 駿台・河合・ベネッセ

     

     

    大学

    駿台 河合塾

    ベネッセ

    昭和大学 50 52.5 62
    東京歯科大学 49 52.5 61
    大阪歯科大学 49 50.0 49
    日本大学 46 45.0 46
    日本歯科大学(東京) 46 45.0 46
    愛知学院大学 46 37.5 48
    北海道医療大学 46 37.5 45
    神奈川歯科大学 45 35.0 43
    明海大学 45 35.0 43
    朝日大学 45 42.5 47
    日本大学(松戸) 44 35.0 47
    岩手医科大学 43 35.0 45
    日本歯科大学(新潟) 43 40.0 44
    奥羽大学 43 35.0 44
    福岡歯科大学 43 BF 44
    鶴見大学 42 35.0 45
    松本歯科大学 42 37.5 44