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- 2023.03.20
- #歯学部
2023年、第116回歯科医師国家試験 見て欲しいのはここ!!
この記事の目次
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第116回歯科医師国家試験 結果概論
2023年1月に実施した第116回歯科医師国家試験の合格発表がありました。
歯科医師国家試験全体の合格率は63.5%でした。
医師国家試験全体の合格率が91.6%でしたので、「厚生労働省が歯科医師数を絞っている」とも言われる歯科医師国家試験合格率の低さが目立ちます。
第116回歯科医師国家試験の受験者は3,157人で、合格者は2,006人でした。
昨年の歯科医師国家試験の合格者は1,969人と2,000人の大台を下回りましたが、今年は2,000人の大台を回復しました。
また合格率は、昨年の61.6%から1.9%向上して63.5%となりました。
新卒と既卒で合格率に大きな差が出る歯科医師国家試験
歯科医師国家試験の結果を新卒と既卒に分けて見ると、新卒の合格率は77.3%、既卒の合格率は42.2%と大きな差があります。
歯科医師国家試験は「卒業と同時に合格出来ないと厳しい」ということが分かります。
歯学部受験を考えている皆さんは、「卒業と同時に歯科医師国家試験に合格する」ということを肝に銘じてください。
逆に言うと、「新卒は8割近くが合格する」ということです。
歯科医師国家試験の結果を、国立大学、公立大学、私立大学別に見ると、国立大学歯学部の合格率は73.6%、公立大学歯学部の合格率は70.8%、私立大学歯学部の合格率は60.1%でした。
新卒・既卒で見てみると、国立大学歯学部の新卒合格率は80.7%、公立大学歯学部新卒の合格率は81.7%、私立大学歯学部の新卒合格率は75.5%で、新卒の合格率はそれほど悪くはないと思います。
これが既卒になると、国立大学歯学部の既卒合格率は51.2%、公立大学歯学部の既卒合格率は33.3%、私立大学歯学部既卒合格率は41.1%となります。
歯科医師国家試験合格率の足を引っ張っているのは、国公私立に限らず既卒生だということが分かります。
難関の国立大学歯学部、公立大学歯学部でも、歯学部入学後、「歯科医師になる」という気持ちを持ち続けられないと、歯科医師国家試験の合格は厳しいと言えるでしょう。
歯科医師国家試験データで見るべき3つのポイント
歯学部受験を考える受験生の皆さんや親御さんは実際の受験校を考える際に、「歯科医師国家試験合格率」を気にすると思います。
その時には、全体の合格率以上に、新卒の合格率を気にしてください。
その新卒合格率を見るときに、「ぜひ、ここを見て欲しい」というところがあります。
まずそれは、『出願者数』と『受験者数』です。
出願者数とは、基本的に歯学部6年生の人数だと考えてください。
受験者数は、実際に歯科医師国家試験を受験した人の人数です。
この、出願者数と受験者数の差にぜひ注目してください。
「歯科医師国家試験に出願したものの、歯科医師国家試験を受けることが出来なかった人がどのくらいいたのか」ここに注意してください。
「受かりそうな学生だけを、歯科医師国家試験の受験をさせる」ことで、歯科医師国家試験の合格率を上げることが出来ます。
国公立大学歯学部では目立ちませんが、私立大学歯学部では、出願者数と受験者数の差が目立ちます。
歯学部受験を考えている受験生の皆さんは、「出願者(6年生)全員が受けていたら合格率はどうだったのか」という視点を持ってください。
そして着目すべき3つ目の点は、『既卒生の人数』です。
既卒生の人数が多いということは「卒業しても苦労している人が多い」ということですし、既卒生が極端に少ないということは「なかなか卒業させてもらえない」ということだと思います。
歯学部受験を考えているのであれば、歯科医師国家試験合格率は大学全体の合格率だけを見るのではなく、もう少し細かく見るとよいでしょう。