国際医療福祉大学医学部受験 入試情報

メリオン独自のリサーチに基づく国際医療福祉大学医学部入試に関する情報を科目・入試別にそれぞれご案内しています。

国際医療福祉大学医学部受験 入試情報

国際医療福祉大学の歴史と特色

福岡県大川市の高木眼科医院を中心とした複数の医療福祉施設を持つ高邦会グループが、栃木県大田原市に医療福祉専門職の養成と地位向上を目指し、日本初の医療福祉大学として国際医療福祉大学を開学した。

 

その後、学部増設と附属病院の開院を続け、2017年に「国際的に活躍できる医師の養成」を目指し、成田キャンパスに医学部を開設した。
2020年には、成田病院を開設し医学教育の体制が整った。
医学部開設にあたっては優秀な教員を多く集め、これまでにない医学教育を推進している。

 

国際医療福祉大学は、病める人も、障害を持つ人も、健常な人も、互いに認め合って暮らせる「共に生きる社会」の実現を目指している。
そのために「人間中心の大学」「社会に開かれた大学」「国際性を目指した大学」という、3つの基本理念を掲げている。

 

国際医療福祉大学の「国際的に活躍できる医師」を養成するため、1年次2学期から2年次3学期まで、基礎医学の授業は英語で行われる。
その前段階として1年次1学期は、多くの時間が英語に割かれる。
なお、英語で行われる授業のテストは英語で実施される。
また、6年次には学生全員が海外の医療機関で臨床実習を受ける。

 

留学生も多く受け入れ、学生の7人に1人は留学生である。
アジアを中心とした様々な国の留学生と一緒に医学を学ぶことになり、そのことも国際感覚の養成に繋がっている。
大学として米国医師国家試験(USMLE)の受験を勧めている。

 

また、学費は私立医学部で最も低額に抑えられていることに加えて、奨学生制度も充実している。
特待奨学生S、20名は入学金免除に加え、6年間の学費全額が給付され実質的に学費が無料となる。
さらに希望者は寮費無料で学生寮に入寮できる。
この他の奨学生制度もある。

国際医療福祉大学の入試対策

国際医療福祉大学医学部の入試は、募集人員105名の一般選抜と募集人員15名の共通テスト利用入試だけである。
共通テスト利用入試は、私立医学部で学費負担が最も低いことと、試験科目に国語と地歴公民も含まれていることから国公立大学医学部との併願者が多くなる。

 

一般選抜の1次試験は共通テスト終了から数日で行われ、私立医学部でもかなり早い試験日となる。
厳しい医学部受験では、出だしでつまづくと精神的に落ちたまま医学部入試が続くことになりかねない。
私立医学部で最初の受験となることも多い国際医療福祉大学医学部は、特にしっかりとした対策をして医学部受験に臨みたい。

 

国際医療福祉大学医学部一般選抜の配点は、英語200点、数学150点、理科2科目200点で、英語の配点が高くなっている。
当然、英語が合否に大きく影響する。
入学後は、英語で授業が行われることもあり、英語に自信のある受験生が多くなり、英語に関しては特にハイレベルの戦いとなる。
2022年度一般選抜正規合格者の4科目合計の1次試験得点率は70%程度であった。
1次試験の目標は7割と考えていいだろう。
全科目7割ではなく、合計点で7割である。

 

全科目マーク式の出題になる。
マーク式に慣れておきたい。
科目ごとの基準点は設けられていないので、上手く行かない科目があっても落ち込まず、最後まで力を尽くすことが大切になる。
理科は、科目間で有利不利が出ないように得点調整が行われる。

 

面接は2回行われ、それぞれ30分かけて行われる。
国際医療福祉大学医学部の面接は手強く、合格のためには十分な準備が欠かせない。
なお、2次試験日は6日間設定されている。

 

2022年度の一般入試では、募集人員105名に対し1次合格635名と、多めの1次試験合格者を出している。
また正規合格者も278名と、募集人員の2.6倍の人数を出している。
それだけ「入学辞退者が多い」ということである。
補欠者(繰り上げ合格候補者)は316名で、2次試験受験者のほとんどが正規または補欠になるものと思われる。

 

入学者の2割以上が2浪以上であり、多浪生や再受験生も多く入学している。
男女比は6対4となっている。

 

国公立医学部との併願の他、英語の配点の高い順天堂大学医学部などが併願されている。
オープンキャンパスに参加すると、学生が自主的に作成した資料集がもらえるが、大学が公表していない情報も多く書かれている。

難易度・レベル(メルオンスコア)

一般選抜前期 国際医療福祉大学医学部 一般選抜

英語の傾向と対策

時間は80分、マークシート方式である。
大問は5題。

 

例年[1][2]では文法・語法が問われる。
[1]と[2]では「短文完成」「語句整序」が出題されている。
[3]の「誤り指摘」は長文形式で、2018年から出題が続いている。
[4][5]は長文読解。
「内容真偽」「空所補充」「脱文挿入」が頻出で、2017年から2021年まで毎年出題されている。
「空所補充」については、比較的長めのものも出題される。
「空所補充」は難易度がやや高いイディオムを知らないと解けないものがある。
「脱文挿入」ではかなり長い文を挿入しなければならない。
英作文については、和文英訳もテーマ型の作文も出題されていない。
全体的にはさほど難しくないものの、難易度のやや高めな問題も散見される。
この他2019年には、複雑な「文整序」も出題されている。

 

対策として、まずは単語・文法・語法をしっかりと押さえるようにしよう。
本学の英文のレベルを考慮すると、単語や語法についてはややレベルの高いものまで学習しておくと良いだろう。
近年の本学の傾向を考えると、過去問対策が大変有効である。
必ず目を通して、解いてみてほしい。
上記の出題傾向を自分の手で解いて実感し、時間配分を意識して演習に取り組まれたい。

スコア 知識量 スピード 記述力 応用力
SS SS SS 該当なし S

数学の傾向と対策

数学は、制限時間80分で大問が4題である。
全てマークシート方式。

 

[1]は小問集合で[2]から[4]は共通テストのように問題文の誘導に沿って回答を導く問題である。
数学Ⅱの「図形と方程式」「ベクトル」、数学Ⅲの「積分」がよく出題される。
最近は特に積分が頻出である。

 

全体としての難易度はさほど高くないが、制限時間に対して問題数が多く、また引っかかりやすい問題も出題される。
まずは出題形式の似た私立大学入試向けの標準的な問題集で練習を積むことを勧める。
標準的な問題を早く正確に解くための練習を積もう。
確実に解ける問題から確実に得点してゆく訓練を、過去問などを使って身につけてほしい。

スコア 知識量 スピード 記述力 応用力
S A S 該当なし S

化学の傾向と対策

化学は大問5問で、制限時間は理科1科目で計120分である。

 

[1]では例年小問集合が8問出題されている。
[2]から[4]までの大問に理論分野や有機分野、無機分野の計算問題が配置される。
計算問題は非常に多く出題される。

 

難易度は比較的高めである。
特に難易度の高い大問が出題されることがある。
例えば2021年の[3]では「黄リン」「リン脂質」「リン酸塩」「アデノシン三リン酸(ATP)」「緩衝液」など、リンについて幅広く問われたが、受験生にとって解きにくい問題であったと思われる。

 

[1]の小問集合では化学全般の正確な知識が問われるので、まずは基本的な知識や計算をしっかりと固めてほしい。
基本・標準レベルの問題をすらすら解けるようになるまで繰り返し解き直そう。
基本的、標準的な問題を解く力は、[2]以降の大問を解く基礎にもなる。
大問では難しい問題も出題されるが、長大な問題文に慣れるには、本学の過去問や他大学のリード文の長い問題が適している。

スコア 知識量 スピード 記述力 応用力
SS SS SS 該当なし SS

生物の傾向と対策

生物は大問5問で、制限時間は理科2科目で計120分である。

 

生物の各大問は[文1]と[文2]の2部構成となっている。
全てマーク式である。

 

難易度はさほど高くなく教科書や図説レベルといってよいが、計算問題が多く、制限時間に対して問題数がやや多めであるから、素早く解く練習を日頃から行っているかどうかで結果が大きく変わってくるものと思われる。

 

要求される知識はさほど多くはないので、まずは教科書や図表の知識の定着が対策の第一歩である。
基本的な問題演習を行い、知識の定着に努めてほしい。
問題数の多い計算問題の対策としては、問題集の定番問題については素早く解けるようにしておこう。
厳しい制限時間のもとで過去問演習を行い、早く正確に解く練習を徹底して高得点を目指してほしい。

スコア 知識量 スピード 記述力 応用力
S S SS 該当なし S

物理の傾向と対策

物理は大問5問で、制限時間は理科2科目で計120分である。
解答は全てマーク式である。

 

力学・電磁気学・波動・熱力学の4分野が毎年出題されている。
原子分野は2021年には出題されなかったが、2022年には「光電効果」の問題が出題されている。
力学ではエネルギー保存や運動量保存、運動量変化と力積の関係が頻出である。
ただちに保存則の式を立てられるよう練習を繰り返してほしい。
波動分野は、毎年光波の問題が出題されている。
熱力学については、気体の状態変化が毎年のように出題されているので、基本的な公式をもれなく押さえておくようにして欲しい。

 

難易度は基本〜標準程度で年度によって差がある。
基本的・標準的な問題を確実に解けるよう対策をした上で、やや難易度の高めな問題にも取り組んでいこう。

スコア 知識量 スピード 記述力 応用力
SS S SS 該当なし SS

面接の傾向と対策

面接は2回行われ、それぞれ30分。
1回目と2回目とで質問内容が異なる。
面接会場と面接官も異なる。

 

1回目は出願時に提出した志望理由書や活動実績報告書に基づいて志望理由などを聞かれる。
2回目は社会で問題になっているようなテーマに対する自分の意見や考えを求められる。

 

実際の面接での質問内容は以下の通り。
1回目の面接では「国際性」についてよく質問される。
本学のアドミッションポリシーに沿った学生像かどうかを問うていると見て良いだろう。
2回目では「社会問題」「ニュース」「教養」が頻出の質問であるから、事前に準備しておく必要がある。
面接時間が30分×2回と非常に長いので、事前に入念な準備をした上で面接に臨んでほしい。

小論文の傾向と対策

小論文は制限時間60分で、字数制限は600字である。
テーマ型小論文で、毎年長いテーマが1題出題される。

 

設立以来「海外で実施された政策が日本に導入されたらどうなるか?」「外国人労働者について」など、日本国内の社会問題のみならず海外の情勢や医療事情について問われる。
これは本学の基本理念やアドミッションポリシーに沿ったものである。

 

国内外の情勢や医療事情に関心を持ち、他国と日本の立場の違いや問題点を掘り下げた上で、普段から自分の意見を持ち、論理的に説明できるようにしておくと良い。
具体的な論述対策としては、他の私立医学部等の過去問から出題傾向の類似したものを探して活用する。

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アーカイブデータ

  • 男女比
  • 現浪比
年度 男性 男性 女性 女性
2022年 80名 61.4% 54名 38.6%
2021年 84名 60.0% 56名 40.0%
2020年 80名 57.1% 60名 42.9%
2019年 74名 52.9% 66名 47.1%
2018年 84名 60.0% 56名 40.0%
年度 現役 1浪 2浪 3浪以上
2022年 56名(47.9%) 33名(28.2%) 28名(23.9%) ※2浪以上に合算
2021年 44名(35.8%) 44名(35.8%) 35名(28.4%) ※2浪以上に合算
2020年 35名(29.2%) 50名(41.7%) 35名(29.2%) ※2浪以上に合算
2019年 43名(35.8%) 41名(34.2%) 36名(30.0%) ※2浪以上に合算
2018年 29名(20.7%) 60名(42.9%) 51名(36.4%) ※2浪以上に合算

入試方式別詳細分析

一般選抜前期: 国際医療福祉大学医学部 一般選抜
一般選抜後期: 該当なし
推薦・学校推薦型選抜: 該当なし
AO・総合型選抜: 該当なし
共通テスト利用: 該当なし
編入・その他: 該当なし

科目別詳細分析

面接・小論文詳細分析